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アルミの精密板金における設計上の注意点

アルミの精密板金では、設計にあたり注意すべき点が多々ある!

精密板金で用いられる主な材質としては、ステンレス、鉄、アルミニウムの3種類が挙げられます。

これらの材質の中でもアルミニウムは、特に割れが発生しやすく、熱伝導率が高く溶けやすいといった特徴があります。

そのため、アルミ精密板金の製作依頼を検討している場合は、設計段階から細かな点に注意を払う必要があります。

そこで、今回は、『アルミの精密板金における設計上の注意点』をご紹介します!

>>設計者なら知っておくべきアルミの性質7選

 

曲げRを考慮して設計を行う!

アルミ(特にジュラルミン系)は、曲げによる割れが非常に発生しやすい材質といえます。

板厚が2mm以下と薄い場合は割れが発生する恐れは少ないですが、板厚3mm以上の厚物になると、割れの発生リスクは非常に高まります。

例えば、曲げ内角を90度や鋭角で設計をすると、「割れが発生し精密板金加工品として成り立たない…」なんて事態に陥ることもあります。

こういった事態を回避するため、アルミへ曲げ加工を行う際には十分な”曲げR”を確保した設計を行いましょう。

>>曲げが必要なアルミ板金は、曲げRを考慮して設計する

溶接を極力避けて設計を行う!溶接が必要な場合は、ファイバーレーザー溶接を指定する!

アルミは熱伝導率が非常に高いため、溶接による歪みが発生しやすいです。

そのため、アルミの精密板金には、溶接の採用を極力避けて、溶接以外の接合方法(リベット留め、ナット・ボルト圧入)を採用することを推奨します。

製品用途上、溶接が必須な場合で、板厚が1mm以下の場合はTIG溶接ではなく歪みの発生が少ないファイバーレーザー溶接を指定することを推奨します。

>>アルミの溶接加工を行わない方が良い3つのパターン

>>アルミに適した溶接方法とは?TIG溶接とファイバーレーザー溶接を徹底比較!

>>アルミをファイバーレーザー溶接する時の注意点

 

外観品質が求められる場合は、塗装処理を指定する!

アルミは鉄やステンレスと比較すると、非常に柔らかい素材であるため、キズがつきやすい材質といえます。

そのため、外観品質を求められる場合には表面処理が必要となります。

アルミへ施される主な表面処理としては、アルマイト処理、塗装処理の2種類が挙げられます。

アルマイト処理の場合は、キズがそのまま残ってしまうため、外観品質で問題になることがあります。

一方で、塗装処理を行うと、アルミに付いた細かなキズまで目立たなくなります。

そのため、高度な外観品質が求められる場合は、塗装処理を指定しましょう。

>>外観品質が求められるアルミ板金で、溶接痕を目立たなくしたいです。どのような方法がありますか?

>>アルマイト処理を行う場合の注意点は?

 

アルミ精密板金なら、当社にお任せください!

いかがでしたでしょうか。今回は、『アルミの精密板金における設計上の注意点』についてご紹介しました。

アルミ精密板金のプロである当社では、TIG溶接とファイバーレーザー溶接を駆使して、0.5mmの薄板アルミ溶接から、5.0mmを超える厚板アルミ溶接まで、幅広く対応することが可能です。

また、アルミは非常に傷がつきやすい材質となりますが、当社ではこういった溶接技術を含めた高度な板金加工ノウハウ・技術を用いることで、外観品質の要求が厳しい精密板金加工品を数多く手掛けてまいりました。

アルミの精密板金加工に関するお困りごとがございましたら、当社にお気軽にご相談ください。

>>当社のアルミ精密板金加工サービス

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